マスタークラス 公開レッスン & 第77回話音倶楽部

2016年3月19日(土)


2016年3月19日(土) 午後1時~ 公開レッスン / 午後5時~ 話音倶楽部コンサート 
 
【出 演】
Duo Trekel & Tröster : シュテフェン トレッケル(マンドリン) & ミヒャエル トレスター(ギター)

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今回は、13時からマスタークラス公開レッスン、17時からは第77回話音倶楽部という長丁場です。
トレッケル氏は半年ぶり、トレスター氏は2年半ぶりの来日となります。

午前中はまさかの雨・・・
マスタークラス開始までには何とか雨も上がり、熱心な聴講生のみなさまをお迎えします。

お一人目の受講生は、広島からご参加の赤木さん。

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ムニエルのスペイン風奇想曲で受講されました。
トレッケル氏のアドバイスを受け、曲がだんだん研ぎ澄まされていく様子が印象的でした。

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続いて、ギターでの受講の宮坂さん。
まずはソルの練習曲44番のレッスンを受けます。
演奏する曲の調のイメージと、フレーズを大事に。
そして、どの音がメロディーなのかをとらえるように、とのこと。
2曲目に、伴奏を学びたいとご用意されたグリーンスリーブス。
メロディーの人がどうしたいのか? を感じるための方法を教えてくださいました。

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また、爪の整形の仕方と、指を当てる角度による音質の違いについて、大変有意義なアドバイスをいただきました。
マンドリンを弾く時にも参考になりそうです。

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最後は、マンドリンの小島さん。
カラーチェのポロネーズでの受講です。
まずはトレスター氏の伴奏で一度通してみます。超豪華なポロネーズ!
流れを大きくとらえること、長い音符は弾ききるまで楽しむことなど。

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17時からは、Duo Trekel&Troster のコンサートです。
まず、児嶋さんを交えてトリオで1曲。

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一曲ごとに丁寧な曲解説を挟みながら進行していきます。
今回も児嶋さんが通訳をしてくださいました。この通訳も、毎度楽しみです!

続いて、A.ヴィヴァルディのコンチェルト D-Dur をお二人で演奏します。
私たちは、マンドリンコンチェルトとしてよく知っていますが、
もともとはソプラノリュートのために書かれた曲なんだそうです。
もう1曲、D.スカルラッティのソナタ D-Moll。
こちらは、スカルラッティがほぼ唯一、マンドリンと通奏低音のために書いた曲とのこと。
どちらもバロックの楽器で弾くともっといい感じになるんだけど、今はツアー中なのでいつもの楽器で!とのことでした。

次は、トレスター氏が自ら作曲したオリジナルのギターソロが2曲。
どちらも彼らしい、優しさと情熱が入り混じった素敵な演奏でした。

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前半最後の曲はC.ムニエルのワルツコンチェルト。
ドイツではあまり弾かないけど、日本では演奏されることが多いよね、とのことでこの曲を選んでくださいました。

ワイン休憩を挟んで、後半開始です。
日本人作曲家のみでの構成は、初めての試みだそうです。3曲とも、とても良いのでぜひ聴いてほしくて、とのこと。
それぞれの作曲家たちと、どう繋がりがあるのか?についてお話しながらの演奏です。

まずは、長岡克己氏の「KAZE」。
長岡氏はイタリアで出会ったギタリストで、マンドリンのカルロ・アオンツォ氏とデュオで活動していらっしゃるそうです。
2014年のユーロフェスに参加していたよ、とのこと。私たちもどこかでお会いできるかも??

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続いて、小林由直氏の「Partita No.1」。
小林氏とは長い付き合いのある友人だそうで、この曲はお二人のために書かれた曲だそうです。
この後、お二人がツアーする大阪でも会う予定なんだ!とちょっと嬉しそうでした。

トリとして、藤井敬吾氏の「Rhapsody」。
20年来の友人だけど、なかなか会えない…とのこと。
藤井氏の曲をプログラムに入れるのが、いつもすごく楽しみなんだ!とおっしゃっていました。

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アンコールに3曲(!)も演奏してくださり、大盛況のうちにお開きとなりました。
ますます円熟味を増したお二人の演奏で、とても心地よい時間を過ごすことができました。
また、この高円寺でお会いできることを楽しみにしております。   (岡村綾子 記)

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●プログラム● -----------------------------------------------------------------

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              Duo Trekel & Tröster
             デュオ トレッケル&トレスター

●プロフィール● -------------------------------------------------------------------------------------------

デュオ トレッケル&トレスター 
優れたマンドリンとギターのデュオ。彼らの長年に渡る様々な編成による室内楽での経験がこのデュオの中に集約されている。彼らが紡ぎだす音楽的な表現力や卓越されたテクニックは聴衆を魅了し続けている。
2004年に結成されたこのデュオは、ドイツ国内に限らずスペイン、ポーランド、スイス、日本や観光でも活動しており、大きな音楽祭や演奏会で観衆やメディアの好評を博している。
プログラムはマンドリンとギター、通奏低音のためのオリジナル作品のみならず、自身が作曲・編曲した作品も含まれている。特に重要な取り組み、得意としているのは現代曲である。
これまでの2枚のCD「en garde」と「North to South – Musik aus Amerika」では現代曲のみならず、映画音楽、南アメリカの民族音楽、リズミカルな音楽など多様で興味深い内容となっている。

シュテフェン トレッケル  Steffen Trekel (マンドリン)
1968年エッセンに生まれる。マンドリン界を牽引するマンドリニスト。D.Tewesと、ケルン音楽大学にてM.Wilden-Hüsgen教授に師事。
数々の青少年音楽コンクールマンドリン部門に一位入賞。1994年、シュバインフルト、国際マンドリンコンクールソロ部門にて入賞。ソロ活動だけでなく、室内楽のコンサートもヨーロッパ各地にて開催、有数のオーケストラとも共演。
マスタークラスの講師や大阪国際マンドリンコンクールなど権威あるマンドリンコンクールの審査員を務め、後進の指導にあたっている。1995年よりハンブルグ音楽院にて教鞭を執る。

ミヒャエル トレスター  Michael Tröster (クラシックギター)
世界的に有名なギタリストの一人。国内外のギターコンクールにて数えきれないほどの優勝歴があり、国際的なソリストとして、また室内楽においての演奏家として活動している。また50を超える録音は世界に知られているところである。同時に、カッセル音楽アカデミーにてギター科の講師を務め、国内外において招聘ゲストプロフェッサーとして後進の指導にあたっている。
「エコークラシック」「ディアパソンドール」を受賞しており、彼は今を時めく国際的な一流音楽家といえるであろう。

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2009年、2013年に続き、話音倶楽部に三度目の登場となります デュオ トレッケル&トレスター !!
お二人の世界を魅了する息の合った演奏を、どうぞお楽しみください。
話音倶楽部コンサートの前には マスタークラス 公開レッスンも開催します。こちらの聴講も絶賛 受付中です。