ロンドの楽譜

2014年3月19日(水)

昨日の松下さんのところの発表会で聞いたカラーチェ「ロンド」の音が、私の思っているのと違うのでいろいろ調べてみました。
いろんな楽譜があることがわかりました。
まずは、正しいと思われる楽譜がみつかりました。これが、カラーチェ本人が演奏している楽譜のようです。

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     この楽譜の1段目の最後の2小節が違う楽譜が多いです。
     2段目の E、Fis、G、(オクターブ上がって)e, fis, g も、 ある楽譜では E、Fis、G、Cis, D, E になっているものもあります。

     rondo002.jpg

     rondo003.jpg
     タイトルの部分と出版社の部分をコピーしてみました。
     出版社はIL plettoro ed Milano と書いてあり、タイトルには eGiuseppe Cangiano と但し書きがあります。

違う譜面は、日本の昔の十字屋さんが出したものです。
     rondo003-2.jpg

イル・プレットロ社のが一番最初に出版されたのではないでしょうか?
カラーチェ自身の演奏もこの楽譜の通り演奏しています。

こんな風にいろいろ出版されるたびに変わってしまって、そのままミステイクが正しくなってしまうことが多々ありますね。

先日のコンクールでの課題曲「アンダンテと変奏曲」の
ベートーベンの楽譜も16部音符の部分とアーティキュレーションについて、楽譜によってマチマチで、
本来は「16分音符のほうがミステイクで8分音符」が正しいのでは? という話がこの夏ドイツでの講習会で話題になりました。 
(2008年10月 3日の日記より)