マンドリン音楽堂
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アインザッツ[Einsatz](独)

元々は、オーケストラまたは、合唱で、休みのあとで再び始めることを言った。
時には、この時の指揮者の合図をアインザッツという。

音の出だしです。これが揃わないと、指揮者はすぐ怒る。指揮棒で台をたたいて「ノーノー!!」
とわめいているのは、これです。
物の本によると、実はこので出しの弾き方には、民族によって大きな違いがあるそうです。
南へ行くほど棒がおりると同時に音もでる。棒の前につんのめって音を出すなどザラで、フランス
のオケなどは、揃えるということに全く価値をおいていない。ところが、北方のゲルマン民族に
なると、揃わなければ切腹か? という意気込みで、開始の前に、楽員がいっせいに吸いこむ息の
せいで、客席前方の空気が薄くなるほどである。慎重になるあまり、棒がおりてしばらくは音がしない。
そして次の瞬間にドーンと来る所はカミナリと同じ、これを「タメ」という。
だそうです。N響もこっちの組だって・・・
(2004年 3月29日の日記より)

アレグロ[allegro](伊)

このもともとの意味は、明るく、陽気で軽やか、という意味で、「速い」という意味はないのだそうです。
ベートーベンさんも、いつの間にか「アレグロ=速い」になってしまったことを悩んでいたそうです。
アレグロな女性:といったら誰とでもすぐ仲良くなっちゃう(軽い、軽薄な)女の人のことなんだって・・・・。
(2008年 1月12日の日記より)

アレグロ[allegro](伊)

アッレーグロって言葉は・・・陽気な、楽しい、明るい・・・っていう意味で、速度を「早く」と言う意味ではないのよ。
との私の言葉に、高校時代の先生が、
「イタリアに行ってタクシーに・・・早く行ってください・・・というときはアッレーグロって言えばいいんだよ。」 と教わったそうです。
ずいぶん前に書いたけど、そんなことするとタクシーの運転手さんは、唄を歌いだし、笑ったり!

アレグロ=うきうき、ワクワク、ドキドキそんな気持ちには、快活で心地よい速さがいりますよね。
楽聖ベートーベンも 「アッレーグロという言葉は早いという意味ではない」 と、憂慮している手紙を出版社に送っているそうです。
(2009年 2月 7日の日記より)

ブリオ[Brio/Brioso](伊)

あの人といると楽しい!ほんと!一緒にいるとウキウキしちゃう!
何て言うときにイタリア語ではブリオを使うそうです。
ブリオはヴィヴァーチェの華やかで生き生きした表情に、アレグロの陽気で明るい楽しさが加わった言葉だそうです。

ブリオの語源はスペイン語のbrio で、その語源はゴール語のブリーゴbrigo 、ケルト語のブリーゴスbrigos です。幸福、裕福、喜びからくる「力強さ」「精力」「活力」を意味します。
ヴィヴァーチェは、使い方によって皮肉的に「うるさい」というニュアンスが含まれたりするけれど、ブリオにはそんな暗いイメージはないのだそうです。

ヴィヴァーチェもブリオも元気で生き生きに違いはないのですが、ヴィヴァーチェは元気良すぎてハメはずし過ぎて迷惑になることがあるんだって・・・・
その点ブリオはキチンとしていて羽目を外さない、上品でユーモアなセンスを持った快活さなんだそうです。

ゴール語:ガリア語(ガリアご、Gallic)とは、古代ローマ時代のヨーロッパの地域ガリアで話されたケルト語派の一言語。ゴール語 (Gaulish) ともいう。
(2012年 9月26日の日記より)

ブリランテ[Brillante](伊)

輝く、音がキラキラしている、輝くという意味のブリランテ。
どんな輝きがブリランテか?それは語源をたどると解るそうです。

ギリシャ語のberyllos→ラテン語のベリッルムberyllum
両方とも「ベリッロ berillo のように輝く」という意味です。ではベリッロとは?
緑柱石(ベリッロ)のことでこの中の稀に特別綺麗な緑の宝石エメラルドがあります。
このエメラルドの輝きこそブリランテです。
ブリリアント・カット「輝きのカット」もここからきています。

(2012年10月 4日の日記より)

アニマート/コン・アニマ[Animato/Con anima](伊)

「生き生きと・活気を持って・元気に」ほとんどの音楽用語辞典が、コン・アニマとアニマートを同義語として扱っています。でも実際には全然根本が違うそうです。

両方とも「〜に生命力を与える」という意味のアニマーレanimare から生まれていますが形容詞のアニマート、名詞のアニマでは意味が違うそうです。
アニマートは、生命があって動きがある状態を意味します。生命のあるもの動きのある生命体をいいます。人間や動物がアニマートです。英語のアニマルも同じです。
お祭りなど人が多く集まって賑やかなのもアニマートです。
だから「生き生きと活気を持って・・・」になるのですが、だからと言って「速度を速くして元気よく!」と考えてはいけないということです。
無理に速めた状況を作るのでなく、「音楽を生きた状態にする」と説明されています。
なかなか難しいですね。呼吸できない状態みたいに早くしては死んでしまうからダメなのだそうです。

アニマは神から与えられた肉体の奥深くに宿る永遠なる「魂」「霊魂」を意味します。
アニマには動詞的な動かすという意味はないのです。
コン・アニマは「魂とともに」という意味だそうです。「魂とは、人間の一番奥深くにある心で、単なる心とは違います。」と書いてありました。
ショパンはゆっくりした美しい旋律部分にコン・アニマをよく使っています。

アニマの語源は、ラテン語のãnimam 、ギリシャ語のアネモス、ánemos で意味は「霊感」「吹く息」「風」。生命の息吹が宿る、という意味です。
(2012年10月 6日の日記より)